こども芸大だより

2020.11.10 | それぞれの見え方

だいち組(年長)の子どもたちと
日本画の番場三雄先生の絵画を見に行きました。

年中組の時に、番場先生に偶然ギャラリートークをしていただいてから
先生の大ファンになった子どもたち。
日本画を見かけると、
「この絵、誰描いたの?番場先生?」と聞くほどでした。






番場先生が描いた鹿の絵の前に座ります。
「絵には、いろいろな見方があるけれど、
番場先生の気持ちになってみたら、どんなふうに見える?」
と聞いてみると、
「みんなが見て喜んでくれたらいいな、と思って描いたかな」
「描くは時間かかったけど上手にできたな、と思っているんじゃないかな」
とか
「絵の具をたくさん使って大変だったなー」
「鹿の毛って柔らかそうだなって思いながら描いたかも」
などと、いろいろな言葉が聞かれました。
同じ意見など、ひとつもないのに、
「あーなるほど」
「そうかもねー」
などと言いながら、友だちの声に耳を傾けている子どもたち。

『誰かの気持ちを想像する』
ということが、
こういう場を通して育まれてきて、今があるんだなぁと思いました。


番場先生に聞いてみたいことも話題になり、
「この鹿がいる場所はどこなのか」という話に。
「みんなはどう見えるの?」と聞くと
「雪の中」
「霧の中」
「雪の上」などなど・・・
「じゃあ、あの緑はなんだろう」
と、誰かが言うと
「木かな?草かな?」
「高い山なのかも」
「草の中にある赤いのは鹿のごはんなんじゃない?」
友だちとの会話によって、どんどん想像が広がっていきます。
「みんなは、誰かが思ったことをそれは違うよ、ではなく
そうかもね、そう見えるんだね、って思いながら
見れるんだね。それって、とっても素敵なことだね。
こうやってみんなで見るから楽しいんだね」
と話しました。

想像することの楽しさ
それぞれの見え方を知る面白さ
会話から広がり、つながっていくイメージが
子どもたちの心をより豊かに大きく育んでいるのだと感じます。